読感

そういや最近書いてなかった・・。
とりあえずここ数ヶ月(?)読んだもの。


時生 (講談社文庫)

時生 (講談社文庫)

内容(「BOOK」データベースより)
不治の病を患う息子に最期のときが訪れつつあるとき、宮本拓実は妻に、二十年以上前に出会った少年との想い出を語りはじめる。どうしようもない若者だった拓実は、「トキオ」と名乗る少年と共に、謎を残して消えた恋人・千鶴の行方を追った―。過去、現在、未来が交錯するベストセラー作家の集大成作品。

いい話だよねぇ。
メビウスの輪的ファンタジーかな。
難病に冒され死に行く息子「時生」、
難病であることを知りつつ、出産をした母。
(知りつつ・・と言うのは正確ではないけれど。筋ジスをベースにした難病と思うんだけど、男子しか発症しない遺伝病で、生まれる子が女子なら保因者のまま発症しない、男子ならいずれ発症して死に至る、という設定。)

生まれてきて幸せだったか。

息子が死に行くその時、父が告白する。
自分は昔、時生に会った、と。
懐かしく、いい話。そんな感じ。



殺人の門 (角川文庫)

殺人の門 (角川文庫)

内容(「BOOK」データベースより)
あいつを殺したい。でも、私には殺せない。人間の心の闇に潜む殺人衝動。その深層をえぐり出す、衝撃の問題作。


一言でいうと、憂鬱(爆)。
疲れている時には間違っても読んではいけないw



戦場のニーナ

戦場のニーナ

ロシアで見つかった、ただ一人の日本人残留孤児。満州ソ連、日本…六十年の時を経て、戦争で損なわれた「私」を探す旅がはじまる。圧倒的なスケールで描かれる魂の救済、そして究極の愛。感動の超大作。

「赤い月」第二弾、って感じではあるが。
塹壕の中からロシア人に助け出された日本人の赤子。
当時の歴史的背景から、「ニーナ」と名付けられ、
日本人ではなく、ロシア人として生きていく。
常につきまとう疑問。
自分は本当は何人なのか。
人間にとって「ルーツ」というものが何か、
「ルーツ」が分からないその恐ろしさ、不確かさ。
自分はどこから来たのか、どこへ行くのか。
そんなものを考えさせられる作品。


ツ、イ、ラ、ク (角川文庫)

ツ、イ、ラ、ク (角川文庫)

出版社/著者からの内容紹介
恋愛小説の金字塔、待望の文庫化!!
森本隼子、14歳。地方の小さな町で彼に出逢った。ただ、出逢っただけだった。雨の日の、小さな事件が起きるまでは。渾身の思いを込めて恋の極みを描ききった、最強の恋愛文学。


うーん・・。
この人の作品、読む本がなくなると、なんとなく購入してしまうんだけど。
どうも文が読みにくい。(作品に入り込みにくい?)
なんでかなぁ・・。
しかし、前半は「つまらん・・・」と思いつつも、
後半になってくると、グッと読みやすくなる。
まぁいいんじゃないですか?という話。


セックスエリート―年収1億円、伝説の風俗嬢をさがして (幻冬舎アウトロー文庫)

セックスエリート―年収1億円、伝説の風俗嬢をさがして (幻冬舎アウトロー文庫)

内容(「BOOK」データベースより)
営業開始から十分で予約が埋まってしまう「怪物のような風俗 嬢」が誇る究極のテクニックとは何なのか?ソープ ランド、ファッション ヘ ルス、S M 倶楽部、A V 女優など風 俗のフルコースを体験した元落ちこぼれ風 俗嬢が、吉 原・スス キノ・横浜・雄 琴で活躍するナンバーワン風 俗嬢たちの素顔に迫る。業界のタブーを暴く、衝撃のノンフィクション。


これまた本屋で買う本がなく、何となく買ってみたんだけど・・
つまらん(爆)。
この人(作者)は自分というものを消化してないのかな、と思った。
テーマが揺れるというか、自分を見つめる為に本を書いたというか・・
それも手段の一つではあるだろうけれど、
お金出してまで読む本じゃないなぁ、と。


残虐記 (新潮文庫)

残虐記 (新潮文庫)

出版社/著者からの内容紹介
薄汚いアパートの一室。中には、粗野な若い男。そして、女の子が一人――。

失踪した作家が残した原稿。そこには、二十五年前の少女誘拐・監禁事件の、自分が被害者であったという驚くべき事実が記してあった。最近出所した犯人からの手紙によって、自ら封印してきたその日々の記憶が、奔流のように溢れ出したのだ。誰にも話さなかったその「真実」とは……。一作ごとに凄みを増す著者の最新長編。

内容(「BOOK」データベースより)
失踪した作家が残した原稿。そこには、二十五年前の少女誘拐・監禁事件の、自分が被害者であったという驚くべき事実が記してあった。最近出所した犯人からの手紙によって、自ら封印してきたその日々の記憶が、奔流のように溢れ出したのだ。誘拐犯と被害者だけが知る「真実」とは…。


ヒット。

作家さんには二種類の書き方があると思う。
自分のマイナス面を吐き出すように書く人と、そうじゃない人。
そうじゃない人が書く話というのは、どんな内容でも、読後感が良い。
お勧めです。


ちなみに自分のマイナス面を吐き出すように書くというか、
書かずにいられない人の代表に、柳 美 里がいる気がする。
話が暗いとか以前に、あのマイナスオーラに当てられて、疲れてしまう。
私だけかなぁ・・・。



氷点 (上) (角川文庫 (5025))

氷点 (上) (角川文庫 (5025))

氷点 (下) (角川文庫)

氷点 (下) (角川文庫)

続 氷点 (上) (角川文庫 (5072))

続 氷点 (上) (角川文庫 (5072))

続氷点 (下) (角川文庫)

続氷点 (下) (角川文庫)

なぜか読みそびれていて、今頃読みました。
原罪、赦し、贖罪・・・キリスト教的考え方が背景に入っているので、
苦手な人もいるかも。


ひつじが丘 (講談社文庫)

ひつじが丘 (講談社文庫)

出版社/著者からの内容紹介
愛とはゆるすことだよ、相手を生かすことだよ……つらくよみがえる父母の言葉。良一への失望を胸に、奈緒実は愛することのむずかしさをかみしめる。北国の春にリラ高女を巣立った娘たちの哀歓の日々に、さまざまの愛が芽生え、破局が訪れる。真実の生きかたを真正面から見すえて感動をよぶ「愛」の物語。

これもやっぱりキリスト教的考え方が背景。。
(当然と言えば当然?)
読後感は良かったなぁ。。


ざっとこんなトコだろうか。
まだあった気もするが・・