読感


「廃用身」

廃用身 (幻冬舎文庫)

廃用身 (幻冬舎文庫)

廃用身とは、脳梗塞などの麻痺で動かず回復しない手足をいう。神戸で老人医療にあたる医師漆原は、心身の不自由な患者の画期的療法を思いつく。それは廃用身の切断だった。患者の同意の下、次々に実践する漆原を、やがてマスコミがかぎつけ悪魔の医師として告発していく―。『破裂』の久坂部羊の、これ以上ない衝撃的かつ鮮烈な小説デビュー作。


いや〜、やられた(爆)。
これまた前知識なしで、読んでいただきたい小説なのだけど、
レビューを読めば分かってしまうことなので、私も書いちゃう。。


前半は、この医師の手記、
後半はその本の出版に奔走する担当の注釈 で成り立っている。
私は本屋さんで気になっていきなり購入したので、
ずっとずっと、これがフィクションだと気付かなかった。
(こんな事件、あったっけ?ないよなぁ・・おかしいなぁ・・と思いつつ。)
もちろん本書の中のどこにも、「これはフィクションです」という注釈がない。
そして、最後まで読んで、医師の名前、担当者の名前、そしてこの本の作家名を見て、
???全部違う??何故???と思い、やられた!と思った・・・・←バカ。だからミステリーも嫌いなんだよねww


たまに医師から作家に転身した人の小説にはこういうタイプがいる。
抜群の理系の脳みそを持ってるくせに、文系も得意、みたいな。
羨ましいことである(笑)。


でも、介護に関して色々考えた。
お年寄りのいきがいって何だろうなと思ったり。

お勧めの一冊です。。