読感
- 作者: 重松清
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2010/02/10
- メディア: ハードカバー
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★★★★
内容紹介
息子は1歳の誕生日をむかえたばかりで眠るように死んだ。圧倒的な彼岸の風景と土地に残る死の記憶がもたらした奇跡の再生の物語。
内容(「BOOK」データベースより)
どれだけ歩きつづければ、別れを受け容れられるのだろう。幼い息子を喪った父、“その日”を前にした母に寄り添う少女。―生と死がこだまする、ふたりの巡礼の旅。再生への祈りをこめて描かれた傑作長編小説。
物語は淡々と進む。
ストーリーはとてもありふれた展開。
だからこそ、浮き上がってくるものがあるのかな、という、
重松清らしい一冊。
私の感想はというと。
「いやだ、私の理想の死に方が出てるじゃんw」
といったところか(爆)。
人生は、ある程度、思うように生きられる。
どこへたどり着きたいのか、
そのためにはどうすればいいのか、
「道」を決めたら、あとはそこに向かって地道に進むだけだ。
私は、歳を取るほど、自分が生きやすくなっていくのを感じる。
余計な悩みや「見えないもの」が減って、
その昔、「こうありたい」と願っていた「自分」と、
今の「自分」が一致し出して、周りもそれを認めてくれるようになって。
だから、年を重ねるごとに、楽になっていく。
でも、いつ、どうやって死ぬのか。
それだけは、決められないんだよね。
どうしても決めたければ、自殺しか方法はないんじゃないかな。
(そういや、吉村昭氏の死は、きっとそういう死だよね。死に時ぐらい自分で決める・・というような)
もしかしたら、70歳、80歳になって、
「うん、ここらで死んじゃおう」と思い立つ日が来るかも知れないけれど(爆)、
今のところ、まだ死ねない、と強く思ってるし、
だから、とりあえず現状では自分が、いつ死んでしまうのか、
どんな死に方をするのか、まったく分からない。
それでも、作中出てくるような、
南の、青い海を眺めながら、幸せに死にたいと思ってる。
叶うかどうかは分からないけれど。
って、相変わらず読書感想というよりは、
本を読みながら自分が思った徒然・・みたいな内容ですね。
ゆっくり、時間(と心のゆとり)がある時に
読んで欲しい一冊。でございました。