読感


ドキュメント死刑囚 (ちくま新書)

ドキュメント死刑囚 (ちくま新書)

★★★★
言わずと知れた、月刊「創」編集長の本。


死刑についての是非はともかく。
いろいろ考えさせられました。
罪のつぐない、とは何か。
死刑を望む犯人に死刑を科すことが、償いや罰になるのか。
ホントはそこから考えないといけない。
んだけど、さ。現実は無理でしょう、とも。
個々の内面をえぐり出して、本音を探って、
そしてその本人がもっとも「つらい」刑を処す、
もしくは本人が「悔い改める」刑を科す、
なんてことは、いろんな意味で不可能なわけで。
そして誰もが納得出来る処罰なんて存在しないわけで。
法や制度というのは、人間が作ったものだから、完璧なんてこともないわけで。


宅間守の話が印象的だったかな。
あの人は怖い。そう思った。
逆に小林薫。育つ環境が違っていれば、
違う人生があったんじゃないか・・・と思った。
宮崎勤は・・・事件当時受けた印象と何ら変わらず・・かな。


あとは元夫と、彼ら。
何というか、似てる・・と感じてしまった。
自分が今「幸せでない」のは、他人(または他の物)のせい、だという考え方、
常に自分は悪くないと信じていること、
誰もが自分を幸せにする義務があると思ってるというか・・
違いは、攻撃性かな。
元夫には自分は不幸なのは○○のせいだ、という発想はあっても、
それがその相手への攻撃に転化されることはないというか。
恨むというエネルギーに欠けているというか。
もしかしたら、犯罪を犯す人と、そうでない人の違いって、
案外そんなところにあるのかも、と思ったり。




チーム・バチスタの栄光(上) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 599)

チーム・バチスタの栄光(上) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 599)

チーム・バチスタの栄光(下) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 600)

チーム・バチスタの栄光(下) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 600)

★★★★
はいはいはい、やっと読めましたw
気にはなっていたんですがw
面白かったです。娯楽というか、楽しめるサスペンス(?)というか、
気楽に誰もがテンポ良く読めて、楽しめる、そんなストーリー。




みずうみ (新潮文庫)

みずうみ (新潮文庫)

★★★

よしもとばなな らしい。
この人の本はどれも、「らしい」感が漂っていて、
そういう意味では安心して読める。
ただ、何か残ったか?と言われると、微妙。
古本屋さんで安くなっていたら、買って読んでね、という感じ。