大人と子供の境界。

去年の卒園式の頃、娘に言われた言葉がずっと心に残ってる。
先生に、チューリップの花束を渡したいというので、
キーパーの中にあるチューリップの、何色がいいか、聞いてみた。


娘はこう言った。
「咲いてるヤツがいい。」←全部つぼんでますw



実は目から鱗で、いまだにずっと心に残ってるというか、考えている。
娘にとって、チューリップといえば、
色とりどりで、満開に、お日様の光の下で花開いてるイメージなんだよね。
娘に限らず、子供達は皆そうだろう。


一方の大人はというと、
(花屋である私が耳にするセリフは)

すぐ開くから〜
バカみたいに咲くから〜
咲いてるのはちょっとね〜〜
チューリップは日持ちしない(←咲いた時点で終了と考えてるから)から〜
寝ても覚めても、このセリフばっかりで、
耳にタコどころの騒ぎではなく、
毎日毎日、チューリップが店頭にある限り、
言われ続けてきたセリフ。


咲いても綺麗だと思うんだけどね、と思いつつ、
いつの間にか、咲いてない姿こそ、チューリップだ、ぐらいの感覚になっていた。
だから、娘の一言に、すごくハッとした。


もう一つ、子供に花を選ばせると、90%ぐらいの確率で、
「あれがいい!」という花がある。


小菊。


大人は固定観念から入るから、
菊なんて〜という目で見てるけど、
子供からすると、あれはすごく可愛い形なんだよね。
ガーベラとかマーガレット(どちらも菊科よw)と同じく、
子供には大人気だったりします。



人は、いつ頃から、こういう感覚をなくすんだろうなぁ。
常識、マナー、そういったものを覚えるにつれて、
忘れていくんだろうなぁ、仕方ない事だし、
そうじゃないと、生きにくい部分も出てくるよね、と思いつつ、
出来れば真っ直ぐな感性をなくさずに育って欲しいと思っていたりもする。