読感

とりつかれたように本を読んでおりますが(爆)。


メモリー・キーパーの娘

メモリー・キーパーの娘

内容紹介
人生には、二度とやり直せないことがある。
口コミで広まった全米500万部突破の話題作、いよいよ日本で発売!
イギリス70万部突破! 世界各国で、続々ベストセラー入り。
アメリカでは2008年春、テレビ映画放送が決定。実力派女優のエミリー・ワトソン出演。

記憶のなかの娘を求めつづけた夫婦
すべての始まりはたったひとつの嘘だった・・・・・・
1964年のある大雪の夜。医師デイヴィッドは、初めてのわが子を自らの手で取り上げた。生まれたのは男女の双子。だが娘はダウン症だった―…。
とっさに彼は、立ち会っていた看護師に、娘を施設に連れて行くよう頼み、妻には「娘は死産だった」と偽った。幼いころ、病弱な妹を亡くした彼は、母の悲しみにくれる姿が忘れられなかった。……最愛の妻を苦しませたくない……その一心でくだした決断。それが最良の判断のはずだった。だが、その嘘はやがて思いもかけぬ波紋を呼ぶ。
赤ん坊を託された看護師は、ひそかにデイヴィッドに想いを寄せていた。彼女は行方をくらまし、障害をもつ赤ん坊をわが子として育てる決意をする……。
こうして、ひとつの嘘が大切な家族の運命を変えていく。死んだことにされた娘をとりまく人々の25年間を繊細な心理描写で描きだした人間ドラマ。
口コミで爆発的に広まり、米英をはじめ、世界各国で大ベストセラーとなった長編小説。

面白かった・・かな。
外国文学に独特の、中だるみするような’長さ’というのだろうか。
うまく言葉に出来ないんだけど、そういうものがあるけれど、面白く読めた。


ダウン症が社会に受け入れられていなかった時代。
たった一つの判断が、その後の全てを変えていく様が描かれている。
「if(もし)」の物語。
もしあの時、大雪でなければ
もしあの時、ダウン症の娘を施設に届けることを、看護士が拒んでいたら
もしあの時・・・・・。


映画化(ドラマ化?)が決まってるようなので、
観てみたいなぁ・・と思いました。


話の流れとは全然関係がないけれど、
一つ、気になった点。
女性像。外国作家に多いと思うんだけど、
バリバリのキャリアウーマン崇拝というか・・・
(キャリアウーマンというと語弊があるかも。戦う女性、たくましい女性、そんな感じ?)
そういう女性しか出てこない。
双子を産んだお母さんは、たおやかな女性だった。
それが、ふとしたきっかけ(?)、旅行代理店へパートに出る。
あれよあれよと言う間に、その旅行代理店を買い取り、
そして大きく事業を広げていく。
おどおどして、夫の影に隠れるように生きてきた女性が、
自分らしさを取り戻し、大きく成功していく。
なんだかとってもアメリカン(爆)。
単にドラマ性を求めているだけかも知れないけどさ。
なんか他にないのかね、と思ってしまった。


ちなみに、だからと言って、小説が読みにくいとか、
つまらないとか、その女性が鼻につくとか、
そういうことでは全くありませんw